馬嘉豪個展「Involution society」

　中国出身のアーティスト・馬嘉豪（マ・ジャホウ）の個展がARTDYNEで開催される。

　馬は、第4回CAF賞入選、第22回岡本太郎現代芸術賞入選、そして多摩美術大学卒業時の福沢一郎賞入賞と、着実にキャリアを積み重ねている気鋭の若手作家。1996年に中国・西安に生まれ、日本へ留学後は、一貫して個々と集合体のあいだに横たわる問題に取り組んできた。今年2月に行った金海生との2人展「你は何しに여기へ？」（TAKU SOMETANI GALLERY、東京）では、自身を「観光客」の立場に落とし込み、日中の文化の差異に切り込んだ。
　
　本展では、新型コロナウイルス流行の影響で人々に内巻き志向が進むなか、「他人より優れていなければ己の存在が危うい」という人間の潜在意識に着目し、作家の代名詞でもあるプラスチック製の小さな人体模型を使用した立体やプレート作品など約10点を展開。胴体をもがれ密に植え込まれた人型、および圧縮され変形した人型の集合体などによって、内巻きに混迷する現代社会の再現を試みる。

　なお本展は、「Involution society（内巻き社会）」を表現するため、会場への立ち入りは一人ずつとし、次に観客が待っている場合は、鑑賞に5分間の制限時間を設ける（会場入り口で時間の予約も可能）。

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