EXHIBITIONS

キューガーデン

英国王室が愛した花々

シャーロット王妃とボタニカルアート

2021.04.15 - 06.06

トマス・ハーヴェイ夫人 ローザ・ケンティフォリア(キャベツローズ)とローザ・ガリカ(フレンチローズ)の栽培品種(バラ科) 1800
キュー王立植物園 © The Board of Trustees of the Royal Botanic Gardens, Kew

フランツ・アンドレアス・バウアー ゴクラクチョウカ (ストレリチア・レギネ)(ゴクラクチョウカ科) 1818
キュー王立植物園 © The Board of Trustees of the Royal Botanic Gardens, Kew

シデナム・ティースト・エドワーズ チョウマメ(マメ科) 1813
キュー王立植物園 © The Board of Trustees of the Royal Botanic Gardens, Kew

ウェッジウッド 蓋付き深皿(クイーンズウェア) 1765-1770
個人蔵 Photo by Michael Whiteway

 ユネスコ世界遺産にも登録されている英国王立植物園「キューガーデン」は、18世紀半ばの開園以来、世界の植物学研究をリードし続け、植物標本のほか、20万点以上のボタニカルアート(植物画)を収蔵していることでも知られている。

 本展は、18~19世紀に描かれたボタニカルアートのほか、キューガーデンの拡張に寄与した国王ジョージ3世の妃・シャーロットが愛したウェッジウッドの陶磁器クイーンズウェアなど、作品約130点を展示。啓蒙思想を背景とした英国における自然科学の発展や、キューガーデンの歴史をひも解く。

 科学的視点で描かれた植物たちは、写真誕生以前は、貴重な記録であり研究資料のひとつであったが、植物学の歴史を培うなかで次第に芸術性を見出されていった。本展を通して、観察に基づいた精緻な描写と美しさが融合するボタニカルアートの世界を楽しみたい。