EXHIBITIONS
眞田勇「流動浸透身体 / The body flows and penetrates. 」
アーティスト・眞田勇の個展「流動浸透身体 / The body flows and penetrates.」がs+artsで開催されている。
眞田は1984年東京都生まれ。2010年多摩美術大学院美術研究科博士前期課程修了。油絵具やアクリル絵具、顔料、インク、日本画材など様々な画材を用いながら、社会や自己の身辺で起きたことを、具象と抽象を行き来しながら表現している。多種多様に描くモチーフのうち、「人」にはとくに関心があると言う。
私たちの身体を取り巻き常に変化している環境、物質、デジタル技術、情報社会など多くの現象のなかで、「人は抽象的な世界というものに翻弄されるように存在している」と考える眞田は、現代人の思考の過程を自身の平面空間で表現することを探求し、制作を続けてきた。
これまで現代社会の要素を有機的な人物像と無機質な背景でデフォルメし、独自の視点から絵画空間へと展開しきた眞田だが、近年では、厚塗りの絵具で流動的な物質感を感じられる背景と人物像の交わりや、背景のみに焦点を当てたような抽象作品も発表している。
本展では、近作をさらに進化させ、アクリル樹脂の上にインクを垂らす、樹脂とアクリルの混合液を流すなど、絵具の素材の違いから生じる裂け目のような現象を、抽象的要素として入れる。また、森や葉、インクを垂らして自然に広がってかたちが生まれていくドットなど、より有機的な要素を含む背景を取り入れた作品も多く発表する。
自身のコントロールが効かない素材の自然現象と人物像を合わせることで、私たちを取り巻く現実とは何かを見出そうとしている眞田。その作品は、ペインティング(平面絵画)という歴史の長い表現手法で描かれながらも都会的・現代的な印象を持つ。複雑な事象をわかりやすくひも解くのではなく、あえて複雑な思考を持って考察することにより、独自の理論の構築を思わせる眞田の新作群に注目してほしい。
眞田は1984年東京都生まれ。2010年多摩美術大学院美術研究科博士前期課程修了。油絵具やアクリル絵具、顔料、インク、日本画材など様々な画材を用いながら、社会や自己の身辺で起きたことを、具象と抽象を行き来しながら表現している。多種多様に描くモチーフのうち、「人」にはとくに関心があると言う。
私たちの身体を取り巻き常に変化している環境、物質、デジタル技術、情報社会など多くの現象のなかで、「人は抽象的な世界というものに翻弄されるように存在している」と考える眞田は、現代人の思考の過程を自身の平面空間で表現することを探求し、制作を続けてきた。
これまで現代社会の要素を有機的な人物像と無機質な背景でデフォルメし、独自の視点から絵画空間へと展開しきた眞田だが、近年では、厚塗りの絵具で流動的な物質感を感じられる背景と人物像の交わりや、背景のみに焦点を当てたような抽象作品も発表している。
本展では、近作をさらに進化させ、アクリル樹脂の上にインクを垂らす、樹脂とアクリルの混合液を流すなど、絵具の素材の違いから生じる裂け目のような現象を、抽象的要素として入れる。また、森や葉、インクを垂らして自然に広がってかたちが生まれていくドットなど、より有機的な要素を含む背景を取り入れた作品も多く発表する。
自身のコントロールが効かない素材の自然現象と人物像を合わせることで、私たちを取り巻く現実とは何かを見出そうとしている眞田。その作品は、ペインティング(平面絵画)という歴史の長い表現手法で描かれながらも都会的・現代的な印象を持つ。複雑な事象をわかりやすくひも解くのではなく、あえて複雑な思考を持って考察することにより、独自の理論の構築を思わせる眞田の新作群に注目してほしい。

