EXHIBITIONS

コレクション 4つの水紋

2021.03.23 - 05.16

ポール・シニャック アニエールの河岸 1885 埼玉県立近代美術館蔵

クロード・モネ ジヴェルニーの積みわら、夕日 1888-89 埼玉県立近代美術館蔵

奥原晴湖 仙境群鶴 右幅 1905 埼玉県立近代美術館蔵

奥原晴湖 仙境群鶴 左幅 1905 埼玉県立近代美術館蔵

小村雪岱 青柳 1924頃 埼玉県立近代美術館蔵

重村三雄 立ち話 1993 埼玉県立近代美術館蔵

シャルロット・ぺリアン、ル・コルビュジエ、ピエール・ジャンヌレ LC4 シェーズロング デザイン:1928 埼玉県立近代美術館蔵

 埼玉県立近代美術館は1982年の開館以来、「印象派以降の西洋絵画」「埼玉県ゆかりの近現代作家の作品」を中心に収集してきた。コレクションの一部は公園内や館内に常設し、また作品と同様積極的に収集を続けている、デザイン椅子に座りながら鑑賞できる場を設けている。

 本展「コレクション 4つの水紋」では、同館の「新規収蔵作家」であるポール・シニャック、「埼玉ゆかり」の画家・奥原晴湖、「椅子のモダンデザイン」に携わったシャルロット・ぺリアン、「屋外彫刻」を手がけた重村三雄の4作家を起点として、コレクションを幅広く紹介する。

 ポール・シニャックは、印象派に感銘を受けて画家として出発し、のちに、光学的理論に基づいた点描による色彩表現を特徴とする新印象派を牽引した画家。奥原晴湖は、技術より画家の精神性を重視した南画家を描き、近代黎明期の東京で人気を博した。

 フランス出身のシャルロット・ぺリアンは、世界一有名な寝椅子と呼ばれるほど多くの人に親しまれている《LC4 シェーズロング》のデザインで知られ、そして重村三雄は同館の階段に設置された人物群《階段》の作者であり、FRP(繊維強化プラスティック)を素材に、対象を直接型取りした真に迫る作品を制作した。

 本展ではこの4作家の展示に加え、人気の高いクロード・モネやカミーユ・ピサロら西洋画家、小村雪岱などの日本画家、さらに現代作家まで様々な作品を展示する(会期中、一部作品の展示替えあり。[前期]3月23日~4月25日、[後期]4月27日~5月16日)。