EXHIBITIONS

平瀬ミキ「Translucent Objects -Compound eye-」

theca(コ本や honkbooks)
2021.03.20 - 03.31

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 アーティスト・平瀬ミキの個展「Translucent Objects -Compound eye-」がtheca(コ本や honkbooks/池袋)で開催中。3月31日まで。

 平瀬は1993年埼玉県生まれ。2019年情報科学芸術大学院大学メディア表現研究科修了。制作を通してデジタル・デバイス上での「見る」行為に物質を与えることを試み、現在は、同一の事象が多種多様にとらえられる現代のメディア環境に注目するという観点から、映像を素材とした彫刻作品を制作している。近年の展示に、「Face to Sur-face」(新宿眼科画廊、東京、2020)、「CAF賞2019 入選作品展」(ヒルサイドフォーラム、東京)などがある。

 本展では、2台のカメラを用いた映像空間における彫刻作品《Translucent Objects》を発表。同作品において平瀬は、ひとつの出来事を表と裏の2つの方向から同時撮影した映像を合成する手法によって、実際の撮影空間にはない物体をつくり出し、現在の人間の身体構造では同時にとらえることができない表裏を見る光景を表現した。

 会場では《Translucent Objects》を、リアプロジェクションを用いて物理上で対になった映像を重ねる方法と、複数のモニターを用いて映像内の部分をトリミングし、映像内の光景を分断する2種の方法で展示している。

 また本展と同時期に、新宿眼科画廊にて平瀬の個展「三千年後への投写術」(3月26日〜31日)が開催される。