EXHIBITIONS
田窪恭治・中村康平 二人展「時間」
アーティストの田窪恭治と中村康平による2人展「時間」がMITSUKOSHI CONTEMPORARY GALLERYで開催される。
1948年と1949年生まれという中村と田窪は、同じ多摩美術大学に入学してからそれぞれ違ったアプローチで現代美術を表現してきた。本展では「時間」をテーマに、両者のこれまでの活動の軌跡と今後の展開について、それぞれの作品を通して考察する。
田窪は70年代初頭から「イメージ裁判」というタイトルのもと、日常の行為や物事とイメージの関係を問うイベントを重ねてきた。84年のヴェネチア・ビエンナーレでは、行為の痕跡やものの記憶をまとう廃材に金箔を施した作品を出品。その後、89〜99年にかけて、フランスの古い小さな教会を現代に蘇らせる通称《林檎の礼拝堂プロジェクト》や、2000〜11年まで四国・金刀比羅宮の活性化を進めた《琴平山再生計画》など、特定の場所や生物の記憶をたどり、新たなイメージを創造してきた。本展では、その時々の「時間の断片」である作品を展示する。
中村は抹茶碗をつくる陶芸家。2002年に現代美術の画廊で茶道具による個展「注釈としての工芸」を開くなど、その仕事で現代美術との接点を模索し続けてもいる。それからおよそ20年後の本展で、当時の作品を再発表。瀧の絵の長棗(ながなつめ)には隠し文字で「言の葉の瀧」と書かれ、蓋を開けた立ち上がりには「実体化作用」と蒔絵されている。その他、宮川淳の引用文を刺繍した茶碗を包む御物袋や、制作中の「現代の古典」と名づけられた茶碗類なども展示する。
1948年と1949年生まれという中村と田窪は、同じ多摩美術大学に入学してからそれぞれ違ったアプローチで現代美術を表現してきた。本展では「時間」をテーマに、両者のこれまでの活動の軌跡と今後の展開について、それぞれの作品を通して考察する。
田窪は70年代初頭から「イメージ裁判」というタイトルのもと、日常の行為や物事とイメージの関係を問うイベントを重ねてきた。84年のヴェネチア・ビエンナーレでは、行為の痕跡やものの記憶をまとう廃材に金箔を施した作品を出品。その後、89〜99年にかけて、フランスの古い小さな教会を現代に蘇らせる通称《林檎の礼拝堂プロジェクト》や、2000〜11年まで四国・金刀比羅宮の活性化を進めた《琴平山再生計画》など、特定の場所や生物の記憶をたどり、新たなイメージを創造してきた。本展では、その時々の「時間の断片」である作品を展示する。
中村は抹茶碗をつくる陶芸家。2002年に現代美術の画廊で茶道具による個展「注釈としての工芸」を開くなど、その仕事で現代美術との接点を模索し続けてもいる。それからおよそ20年後の本展で、当時の作品を再発表。瀧の絵の長棗(ながなつめ)には隠し文字で「言の葉の瀧」と書かれ、蓋を開けた立ち上がりには「実体化作用」と蒔絵されている。その他、宮川淳の引用文を刺繍した茶碗を包む御物袋や、制作中の「現代の古典」と名づけられた茶碗類なども展示する。


