EXHIBITIONS

笹岡敬展「LUMINOUS 2021」

笹岡敬 LUMINOUS 2021

 笹岡敬は1956年富山県生まれ。愛知県立芸術大学美術学部で学んだ後、現在は大阪や京都を拠点に活動。これまでドイツやオランダ、ベルギー、韓国など国内外での展覧会にも参加してきた。近年は、人の認識について関心を寄せており、時間をテーマにした「TIMESシリーズ」を発表している。

 笹岡は2020年の個展から、場が本来持つ固有の特徴を活かし、その空間に出向き、時間を共有することでしか感じることができないような作品のあり方に興味が出てきているという。そしてコロナ禍において、「いま、ここ」の性がさらに重要であると感じている。
 
 本展では、発表の場としてきた特定非営利活動法人キャズ(CAS)の展示空間を改めて題材にし、「いま、ここ」を問うインスタレーション《LUMINOUS》を発表。見ることの能動性によってニュートラルに感じられた場が、作品という形式によって鑑賞者の固有の経験として時間とともに切り取られる。

 本展で展示されるインスタレーションがCASの場として機能し、表層から深層にわたった豊かさとしての「束縛」を再考する機会になればとしている。