EXHIBITIONS

大岩オスカール「隔離生活」

大岩オスカール タイムズ・スクエア、ニューヨーク 2020

大岩オスカール 僕の机、ニューヨーク 2020

大岩オスカール 僕の窓からの眺め、ニューヨーク 2020

大岩オスカール Shop(Market) 2020

大岩オスカール Shop(China Town) 2020

大岩オスカール Shop(Hot Dog) 2020

 大岩オスカールは、ニューヨークを拠点として、故郷であるブラジルや日本、中国を訪れながら、世界で活動を続けるアーティスト。2019年、金沢21世紀美術館での個展「大岩オスカール 光をめざす旅」は延べ15万人の来場者を数えた。

 コロナ禍において大岩は、マンションのあるニューヨークのマンハッタンから、橋向こうのロングアイランドにあるスタジオに通うことすら許されない隔離生活のなかで、色彩豊かな油彩とは一線を画した黒白のデジタルドローイング「Quarantine Drawing Series」を昨年春から数ヶ月の間に制作した。

 街中から人影が消え、動物や植物だけが不在感を募らせるニューヨーク。予定されていた日本や上海への出張は延期され、そこから空想の旅が始まった。昭和の日本映画や、大恐慌時代のアメリカなども描き続け、ノスタルジックのなかに大岩作品の特徴のひとつである、現実社会への風刺も込めている。

 本展「隔離生活」では、2020年3月から大型のタブレットに描かれた後、ウェブサイトに公開された「Quarantine Drawing Series」を版画作品として展示。パンデミックの最中、アーティストが何をしていたのか。そのリアルタイムな記録として、そしてポストコロナ時代という不透明な未来世界への確かなメッセージを発信する。最新作の油彩画、ドキュメントフィルムも併せて展示予定。