EXHIBITIONS

彫刻家 大森暁生 作品集刊⾏記念展-幻触-

「彫刻家 大森暁生 作品集刊⾏記念展-幻触-」(銀座 蔦屋書店内 アートウォールギャラリー)展示風景

大森暁生 月下のPirarucu/Pirarucu under the moonlight Photo by Katsura Endo

大森暁生 作品集『幻触』

作品集『幻触』+ブロンズ新作「夜鬼-満月-」(限定数15体)

 彫刻家の⼤森暁⽣が4冊⽬となる作品集『幻触』(芸術新聞社)を刊行。これを記念した展覧会が銀座 蔦屋書店内のアートウォールギャラリーで開催されている。会期は2⽉28⽇まで。

 ⼤森は1971年⽣まれ、愛知県⽴芸術⼤学美術学部彫刻専攻卒業。彫刻家・籔内佐⽃司のアシスタントを務めた後、99年より⼯房「D.B.Factory」を主宰する。⽊彫とブロンズを主として制作を行い、動物、昆⾍、⼈物、植物などがモチーフの作品を国内外の展覧会で発表。また、ミュージシャンやアパレルブランドとのコラボレーション、飲⾷店の装飾ディレクション、テレビドラマへの作品協⼒など、様々なジャンルで活動している。

 ノミ痕を⽑並みに⾒⽴て、⽣命⼒あふれる強さを秘めた動物を等⾝⼤で表現した彫刻作品から、テーブルや照明器具のような、⽇常⽣活で使う機能的な素材にモチーフを合わせた作品まで。多岐にわたり表現⽅法も様々な⼤森の作品には、⼀貫して、作品の持つリアリティと、その世界観が持つ幻想的な雰囲気がある。

 今回刊行される作品集のタイトル「幻触」は、「幻に実際に触れることができるのが彫刻の最⼤の魅⼒である」という作家の思いから名づけられた。⼤森は「この作品集が、その幻に触れることのできる異世界への扉となれば創り⼿としてこの上ない幸せです」と言葉を寄せている。

 同書の刊行記念展では、⼤森の代表的な表現⽅法のひとつでもある鏡を⽤いた作品や、新作の⽊彫《⽉下のPirarucu》などが展示されている。