EXHIBITIONS

白子勝之個展「exhibition 10」

2021.02.05 - 02.28

白子勝之 untitled 2021 © katsuyuki shirako Photo by takeru koroda

 eN artsの2021年最初の展覧会は、美術家・白子勝之の個展「exhibition 10」を開催する。

 白子は1984年滋賀県生まれ。2010年に京都市立芸術大学大学院美術研究科工芸専攻漆工を修了。シナやMDF(中質繊維板)などを素材に、自然界の造形物からモチーフの着想を得た、静かなたたずまいの作品を手がけている。

 eN artsでの10回目の記念すべき個展に向けて、「ここで一旦 原点に立ちかえりたい」と制作に励んだ白子。本展ではデビュー当時から発表してきたシリーズ「SCRIBBLE」の集約となるような作品群を紹介する。

「SCRIBBLE」は、フリーハンドで描かれた小さな線描から選び抜いたものを拡大し、一枚板から立体的に削り出した造形物の一部や全体に漆や顔料を施した作品シリーズ。削ぎ落とされ、研ぎ澄まされ、白子の美的感覚がなす洗練された作品一つひとつが、ギャラリーの空間と静謐な均衡を保つ。