EXHIBITIONS

A HAPPY NEW WORLD 2021

2021.01.23 - 03.28

インスタレーションビュー

 Sprout Curationはグループ展「A HAPPY NEW WORLD 2021」を開催。これまで同ギャラリーでの展示経験のあるアーティスト8人を迎える。

 本展のサブタイトルは「共感の連鎖」。新作をはじめ、アーティストたちは旧作も再インストールし、新しい関係性のなかで作品をリ・エディットする。そこには、地のような図と図のような地、可能なる二元論の中間領域、偽装から擬態へ、緊張と脱力、絵画のグリッチノイズ、フラクタルとアンビエント、物質文明のなれの果て、虚無の向こう側などが現れ、平和呆けの後のサバイバルモードでのハピネスが想像される。

 参加アーティストは、「勿体」をテーマに、絵画という概念そのものを体現的に読み解くコンセプチュアル・ペインティングを実践する秋山珠里、プリミティブでアニミスティックな形象を探求する「マカロニ」シリーズを軸に制作を展開する伊勢克也、余韻のある絵画を描き、記憶のなかの身近なモチーフを「包み込む何か」を抽出しようと試みる尾関諒、独特な違和感を伴うシニカルな視点で、ドローイングやコラージュ、立体作品やインスタレーションなど多岐にわたって手がける木村太陽。

 主に写真をメディウムに用いて、イメージにおける表象性と、展示空間のなかでの現前性の関係を問う齊木克裕、写真でとらえた非・決定的瞬間を動画作品として提示する手法で注目を集め、THE COPY TRAVELLERSのメンバーとしても活動する迫鉄平、レーザーカッターや光学フィルムを使用するインダストリアル・ペインティングを実践するノリ服部、そして作品が展示される場所とその周囲を丹念に見つめ、自身と結びつくインスタレーションをつくる山本麻世の8名。