EXHIBITIONS

マユンキキ「SINRIT シンリッ — アイヌ女性のルーツを探る出発展」

Mayunkiki “SINRIT teoro wano aynu menoko sinrici a=hunara”

CAI03
2021.01.19 - 01.30

マユンキキ「SINRIT シンリッ — アイヌ女性のルーツを探る出発展」より

 マユンキキの個展「SINRIT シンリッ — アイヌ女性のルーツを探る出発展」が開催される。

 マユンキキはアイヌの伝統歌を歌う「マレウレウ」のメンバー。マレウレウとして音楽分野だけでなく、国内外のアートフェスティバルにも多数参加。個人としては、アイヌ語講師、札幌国際芸術祭2017の企画チーム、また札幌国際芸術祭2020ではアイヌ文化コーディネーターを務める。18年よりアイヌの伝統的な文身「シヌイェ」を研究。20年には作家として、第22回シドニー・ビエンナーレ「NIRIN」に参加した。

 アイヌとして生まれ、自身を認識していくにつれて、アイヌであること自体が非常に複雑な立場であると感じてきたマユンキキ。そこで、今回は現代日本に生きる自身が育ってきた環境や家族、「シンリッ」を改めて探り、紹介することを試みる。

 アイヌ語の「シンリッ」は、植物の根、祖先の意味をもつ英語の「root」に近い言葉で、タイトルにある「teoro wano aynu menoko sinrici a=hunara」は、「アイヌ女性のルーツを探る出発展」をアイヌ語で表したもの。アイヌ語で表したものではあるが、直訳にはなっていない。ここでは「私が」を主語とするところを、あえて展示を訪れる人を含めて「ここからアイヌ女性のルーツを私たちが探す」という訳をつけている。

 今回の展示にあたり、作家は近しい人物に次の5つの質問をした。「1、名前、生年月日(年齢)、出身地、職業、私との関係性」「2、私と出会う前までの話」「3、私と出会った頃と現在の状況の変化」「4、私との共通点、相違点」「5、私の活動に対してどう感じているか、今後何を望むか」。

 マユンキキは自身の「シンリッ」を通じて、訪れた人にとってのアイヌ像も考える機会になればとしている。