EXHIBITIONS

守山友一朗、佐藤翠「Scentful」

伊勢丹サローネ1階 アートウォール
2021.01.20 - 02.16

守山友一朗 Bench over the window 2020 © Yuichiro MORIYAMA

佐藤翠 Bouquet in the Yellow Light I 2020 Photo by Kenji Takahashi © Midori Sato Courtesy of Tomio Koyama Gallery / Koyama Art Projects

 ペインター、守山友一朗と佐藤翠の2人展「Scentful」が、伊勢丹サローネ1階のアートウォールで開催されている。

 守山は1984年熊本県生まれ。2005年に渡仏し、パリのエコール・デ・ボザールで、ジャン=ミシェル・アルベロラに師事。約14年におよぶパリでの活動を終え、18年に帰国する。19年にはSCÈNEで日本初個展「Étoiles et Brise - 星とそよ風 -」を開催。異国の地での暮らしのなかで、日常に潜む美しい情景を描き出した作品を発表した。

 佐藤は1984年愛知県生まれ、2008年名古屋芸術大学絵画科洋画コース卒業。18年にポーラ美術振興財団在外研修員としてパリに滞在。ハイヒールや色鮮やかな花、果物をモチーフに、具象と抽象が共存する絵画を描く。

 守山と佐藤、ふたり作品には何気ない日々のなかに潜むきらめきが散りばめられている。しかしマチエールや光、色彩や構図は対照的で、それぞれの心の向かう先や心奪われた瞬間がそこにはっきりと現れ、作家の輪郭をくっきりと浮かび上がらせるようだ。

「KEITA MARUYAMA」デザイナーの丸山敬太とSCÈNE(東京)ディレクターの山本菜々子が共同キュレーションする本展では、画家ふたりの新作を展示。守山と佐藤の作品は、私たちの心を身近にある美しいものや、遠い地に変わらず存在する多くの美しいものへと向かわせ、この変化の時にあたたかな喜びをもたらしてくれるだろう。