EXHIBITIONS
隈研吾展
新しい公共性をつくるためのネコの5原則
現代日本を代表する建築家のひとり、隈研吾の大規模個展「隈研吾展 新しい公共性をつくるためのネコの5原則」が長崎県美術館に巡回する。
隈は1954年生まれ。1964年東京オリンピック時に見た丹下健三の国立屋内総合競技場に衝撃を受け、幼少期より建築家を目指す。90年に隈研吾建築都市設計事務所を設立し、東京オリンピック・パラリンピック2020のメイン会場として予定されている《国立競技場》の設計にも参画。スコットランドに開館した《V&Aダンディー》(2018)は、米国『TIME』誌の「2019年、世界で訪れるべき最も素晴らしい場所100選」のひとつに選ばれた。
その土地の環境や文化に溶け込むように設計されることから、自ずと多くの人が訪れ時を過ごすことになる隈の建築作品。本展は、隈建築のなかから公共性の高いものを中心に36件を精選し、全点に隈自身による作品解説をつけて紹介する。
新築の庁舎のような大きな公共建築だけでなく、リノベーションによる居酒屋のような小さな建築も「公共性」に含んでいるのが見どころ。それらを隈が考える5原則「孔」「粒子」「やわらかい」「斜め」「時間」によって分類し、模型や写真やモックアップによって展覧する。また、瀧本幹也、藤井光、津田道子、マクローリン兄弟ら第一線で活躍するアーティストに映像作品をコミッションし、隈が手がけた建築を造形性だけでなく、いかに使われ、街と関係を結んでいるかに注目する空間を用意。内部空間をリアルに体感できる360度VRも登場する。
さらに、ネコの視点から都市を見直すリサーチプロジェクト《東京計画2020 ネコちゃん建築の5656原則》も発表。本プロジェクトでは、「いまの時代、都市についてなにかを提案するとしたら、高度経済成長期のように都市を上から見るのではなくて下から見るべきである」と考えた隈が、動物のネコの視点に着目。今回は、デザイン・イノベーション・ファーム「Takram」との協働により、東京・神楽坂でのフィールドワークやGPS測定を実施し、そのリサーチの成果を3DCGやプロジェクションマッピングによって展示する。
コロナ禍という極めて難しい時代のなかで、本展を新しい公共性や未来の都市のあり方について考える機会としたい。
隈は1954年生まれ。1964年東京オリンピック時に見た丹下健三の国立屋内総合競技場に衝撃を受け、幼少期より建築家を目指す。90年に隈研吾建築都市設計事務所を設立し、東京オリンピック・パラリンピック2020のメイン会場として予定されている《国立競技場》の設計にも参画。スコットランドに開館した《V&Aダンディー》(2018)は、米国『TIME』誌の「2019年、世界で訪れるべき最も素晴らしい場所100選」のひとつに選ばれた。
その土地の環境や文化に溶け込むように設計されることから、自ずと多くの人が訪れ時を過ごすことになる隈の建築作品。本展は、隈建築のなかから公共性の高いものを中心に36件を精選し、全点に隈自身による作品解説をつけて紹介する。
新築の庁舎のような大きな公共建築だけでなく、リノベーションによる居酒屋のような小さな建築も「公共性」に含んでいるのが見どころ。それらを隈が考える5原則「孔」「粒子」「やわらかい」「斜め」「時間」によって分類し、模型や写真やモックアップによって展覧する。また、瀧本幹也、藤井光、津田道子、マクローリン兄弟ら第一線で活躍するアーティストに映像作品をコミッションし、隈が手がけた建築を造形性だけでなく、いかに使われ、街と関係を結んでいるかに注目する空間を用意。内部空間をリアルに体感できる360度VRも登場する。
さらに、ネコの視点から都市を見直すリサーチプロジェクト《東京計画2020 ネコちゃん建築の5656原則》も発表。本プロジェクトでは、「いまの時代、都市についてなにかを提案するとしたら、高度経済成長期のように都市を上から見るのではなくて下から見るべきである」と考えた隈が、動物のネコの視点に着目。今回は、デザイン・イノベーション・ファーム「Takram」との協働により、東京・神楽坂でのフィールドワークやGPS測定を実施し、そのリサーチの成果を3DCGやプロジェクションマッピングによって展示する。
コロナ禍という極めて難しい時代のなかで、本展を新しい公共性や未来の都市のあり方について考える機会としたい。