EXHIBITIONS

市制50周年・開館25周年記念

永瀬正敏写真展《bloom》

Masatoshi Nagse Photographic works in TAKAHAMA

永瀬正敏 bloom © Masatoshi Nagase

永瀬正敏 反射する影 © Masatoshi Nagase

永瀬正敏 spirit © Masatoshi Nagase

永瀬正敏 what we need © Masatoshi Nagase

 高浜市市制50周年、高浜市やきものの里かわら美術館の開館25周年を記念し、俳優・写真家の永瀬正敏を迎えた展覧会「永瀬正敏写真展《bloom》」が開催される。

 永瀬は1966年宮崎県生まれ。映画を中心に国内外で活動する俳優であるとともに、写真家として20年以上のキャリアをもつ。主な展覧会に、「Memories of M―Mの記憶―」(みやざきアートセンター、宮崎、2013〜2014)、「呼吸~Breath of life~」(入江泰吉記念奈良市写真美術館、2018)がある。

 過去の展覧会では、青森、奈良、宮崎など日本各地をめぐり、街や自然、住民の姿を撮影し発表。シャッターを切る瞬間には、戦前に写真師だった祖父の存在をいつも感じると語る。本展では、永瀬が高浜の地を訪れて撮影した作品を展示する。

 永瀬は高浜市をめぐるなかで、伝統的な産業である瓦に注目。古くからの技術を継承・発展させる鬼瓦の職人たちと、現代の技術で瓦を生産する工場の光景をとらえた。また、高浜の風景や人びとの日常を、幻想性を帯びつつもどこか温かみのある、被写体への情感に満ちた写真として映し出している。

 高浜市やきものの里かわら美術館は、三州瓦をはじめとする古今東西の瓦と、それに関連する美術資料を収集・展示することで、高浜と瓦にまつわる文化を伝えてきた。永瀬がこの街をありのままカメラに収めた写真を通して、瓦の伝統と高浜の「いま」を見つめ直す。