EXHIBITIONS

細川コレクション

名君 細川重賢と時習館の英雄たち

2021.01.09 - 03.21

秋山玉山揮毫 時習館扁額 江戸時代 1755(宝暦5) 永青文庫所蔵 熊本県立美術館保管

時習館太鼓 江戸時代 1827(文政10) 永青文庫所蔵 熊本県立美術館保管

時習館鞨鼓 江戸時代 1818~29(文政年間) 永青文庫所蔵 熊本県立美術館保管

 肥後熊本第6代藩主・細川重賢は、藩政改革を推し進め、「肥後の鳳凰」と讃えられる名君。1747(延享4)年に兄・宗孝の不慮の死を受けて家督を継いだ重賢は、直ちに、窮乏を極めていた藩財政の建て直しに着手した。

 1752(宝暦2)年には、堀平太左衛門を大奉行に抜擢し、「宝暦の改革」を断行。役人の綱紀粛正を行い、行政機構や刑法、教育についても整備するなど大きな成果を挙げた。
 
 その仕事のなかでもよく知られるのが、熊本城二の丸に藩校「時習館」を創設したこと。「時習館」の教育課程は文武両道に及ぶ緻密なもので、藩士の子弟のみならず、成績優秀であれば庶民にも入学を許した。

 幕末には、開明的思想家として知られる横井小楠や、宮内省に出仕して侍講となった元田永孚(もとだ・ながざね)、明治憲法起草に尽力した井上毅などを輩出。1755(宝暦5)年の開校以来、「時習館」は有為の人材を育成し続け、1870(明治3)年にその役目を終えた。

 本展では、第6代藩主細川重賢ゆかりの品々と、「時習館」で活躍した教師や生徒たちの書などを紹介する。

※会期中、一部展示替えあり。前期:2021年1月9日~2月14日、後期:2021年2月16日~3月21日。