EXHIBITIONS

Winter Show

2021.01.08 - 02.06

ストーム・サープ The Couple 2020

松本奈央子 Untitled 2020

ウィリアム・スタイガー Swivel 2020

 KOKI ARTSが「Winter Show」を開催。3名のペインター、松本奈央子、ストーム・サープ、ウィリアム・スタイガーの新作を展示する。

 松本奈央子は1987年生まれ。2012年多摩美術大学卒業。17〜18年に、文化庁新進芸術家海外研修員としてドイツのミュンスター芸術大学でクラウス・メルケル教授に師事。絵画的な問題として、線を引くことや色面を塗ることを自分のリアリテイとして考察している松本は、記憶から描く、ものをなぞる、ものを見て描くことを行き来している。平面上で色、線、かたちなどが反応し合う画面を築くと同時に、それらの造形要素自体が何かしらの「態度(動き、音、感情など)」をもつ瞬間を探っている。

 ストーム・サープは1970年生まれ、ポートランド在住。日常のありふれたものに興味をもつサープが描く肖像は、人物の性質が強く表現されており、性格、感情、精神状態、人生までもが見え隠れする、映画のワンシーンのようでもある。顔が歪められ、どこか違和感を覚えるその作品は、人間の人前での姿と実際の姿とのあいだに生じるズレを感じさせるようだ。

 ウィリアム・スタイガーは1962年生まれ、ニューヨーク在住。主にコラージュ作品を発表している。スタイガーにとってコラージュは、遊び心と冒険心をもちながら、小さいスケールでペインティングのテーマに沿って視野を広げることができるメディウム。制作では精密性をつねに重要な要素として、作品それぞれに一番合う色やかたち、マテリアルを慎重に選び、ジグソーパズルのように一つひとつを組み合わせて新たな物語をつくり出す。

 本展では、それぞれ異なる作風の3名が、本展のために制作した紙作品が展示される。