EXHIBITIONS

国宝の名刀「日向正宗」と武将の美

2020.11.21 - 2021.01.27

無銘正宗 名物日向正宗 1振鎌倉時代・14世紀北三井家旧蔵 国宝短刀

葵唐草文黒塗短刀拵(国宝短刀「日向正宗」付属)1口江戸時代北三井家旧蔵

無銘貞宗 名物徳善院貞宗 1振鎌倉〜南北朝時代・14世紀北三井家旧蔵 国宝短刀

銘国広 号加藤国広 1振桃山時代・17世紀北三井家旧蔵 重要文化財刀

模造 紫糸妻取威鎧(歌絵金物)(春日大社伝来甲冑写)1領 三浦助市作 1934(昭和9) 寄託品

青磁筒花入 1口南宋時代・13世紀室町三井家旧蔵

聚楽第図屏風 6曲1隻 桃山時代・16世紀新町三井家旧蔵

 三井記念美術館が所蔵品を中心とした特別展「国宝の名刀『日向正宗』と武将の美」を開催している。

 アニメやマンガを通じて、刀剣が女性に人気の時代。同館が所蔵品する国宝の短刀《日向正宗(ひゅうがまさむね)》もキャラクター化されている。本展はこれにあやかり、国宝《日向正宗》と重要文化財指定の刀《加藤国広(かとうくにひろ)》をはじめとした館蔵の名刀を、刀装具や甲冑とともに展示している。

 また、「武将の美」のコンセプトのもとで、江戸時代に大名や武家との交流も密だった三井家伝来の品々から、武将や大名家が所持した茶道具、刀装具・雛道具などの漆工品、酒呑童子絵巻や能面、武者絵の漆絵額を紹介。さらに、春日大社に伝わった鎌倉時代の大鎧を、昭和初期に厳密に写した甲冑(寄託品)なども初公開している。

 本展は、三井家からの寄贈品の奥深さを再認識する機会として、また時代の流れの変化のなかで、名刀がいまの若者たち独自の切り口で新しい鑑賞の対象となっていることへのオマージュを込めた特別展となる。