EXHIBITIONS

「今様」昔と今をつなぐ

2017.04.25 - 05.21

山本太郎 隅田川 桜川 2010 個人蔵 © Taro YAMAMOTO Courtesy of imura art gallery

「当世風」「現代的スタイル」という意味をもつ「今様」をキーワードに、伝統技法に接点を持つ6名の現代アーティストを紹介、伝統とは何かを問いかける展覧会が開催される。

 参加作家である石井亨、木村了子、染谷聡、棚田康司、満田晴穂、山本太郎それぞれが制作するのは、染織、絵画、陶芸、漆芸、木彫、金工といった伝統的な技法や材質を取り入れた作品だ。彼らの作品においては、日本の伝統の保存や再現へと向かうのではなく、なじみ深いものを見たことのないものへと変容させ、作品の中にいかに現代的要素をはめ込むのかといった「今様」のスタイルが試みられている。そして作家たちの機知やユーモアによって表れる伝統との差異は鑑賞者に新鮮な感覚を与え、「伝統」とは何かを改めて問いかける。

 ハワイ大学マノア校日本美術史准教授のジョン・ショスタック氏の企画・監修のもと、渋谷区立松濤美術館が協働して展示が構成される本展では、現代美術作品約40点に加え、古美術作品約10点を展示される。