EXHIBITIONS

編みものけものみち

三國万里子展

2020.12.19 - 2021.01.31

本展メインビジュアル 題字=ミロコマチコ 写真=長野陽一 デザイン=DICTOM DESIGN

 数々の手芸本を出版し、編みものキットのお店「Miknits」を展開するニットデザイナー・三國万里子の九州初展覧会が開催される。

 三國は1971年新潟県生まれ。3歳の時、祖母から編みものを初めて教わる。早稲田大学第一文学部仏文科で学んで、ニットに関する技術とデザインの研究を深め、創作に没頭。09年に『編みものこもの』(文化出版局)を出版以降、書籍や雑誌などで作品発表を続けている。

 2011年からは糸井重里が主催するウェブサイト『ほぼ日刊イトイ新聞』で、編みものキットやプロダクトのデザインを担当。12年に「気仙沼ニッティング」のデザイナーに就任する。今秋『ミクニッツ 大物編』『ミクニッツ 小物編』(文化出版局)を出版。著書多数。

 三國の作品は、チャーミングでユーモラス、そして懐かしい心地良さが漂うニットたち。図柄の見立ての面白さ、サイズ感や着心地の良さだけでなく、編み飽きないための工夫もあいまって、「見る」「着る」「編む」といった複数の観点からバランス良く生み出されている。

 また昨年は、ヨーロッパで買いつけたアンティーク・ビンテージアイテムの展示販売会「MY FAVORITE(OLD)THINGS」(ほぼ日曜日、東京)を開催するなど、古いものを見る目そのものにも定評がある。

 本展では、三國のニット作品や愛用道具、ニットとともに楽しむ洋服やアクセサリーのコレクション、そして貴重な所蔵書籍や資料などを一挙に大公開。幅広い関心と挑戦する姿勢でニットの独自の楽しみ方を伝え続けてきた三國の、豊かな創造とその道のりを紹介する。