EXHIBITIONS

鉄道芸術祭vol.10「GDP(Gonzo dot party)」

鉄道芸術祭vol.10「GDP(Gonzo dot party)」オープニング・プログラム 創造的実験「パーティー01/Listen to the money」 撮影=吉見崚

鉄道芸術祭vol.10「GDP(Gonzo dot party)」オープニング・プログラム 創造的実験「パーティー01/Listen to the money」 撮影=吉見崚

鉄道芸術祭vol.10「GDP(Gonzo dot party)」会場風景 撮影=松見拓也

鉄道芸術祭vol.10「GDP(Gonzo dot party)」会場風景 撮影=松見拓也

「鉄道芸術祭」は「鉄道」の文化や歴史、その創造性に着目し、駅コンコースに位置する「アートエリアB1」のスペースの場所性を活かした独創的な企画展。10回目となる今回はcontact Gonzoとdot architectsとともに、「経済」をテーマに2ヶ年プロジェクトを展開。「GDP」とは一般的に「国内総生産」だが、ここでは経済を独自にとらえ直すための「Gonzoとdotによる多種多様なParty」を意味する。

 contact Gonzo(コンタクト・ゴンゾ)は2006年にダンサーの垣尾優と塚原悠也によって結成されたアーティストユニット。ゆるやかにメンバーを入れ替えながら、現在は、塚原悠也、三ヶ尻敬悟、松見拓也、NAZEの4名で活動。人と人との接触、肉体の衝突に着目し独自の牧歌的崇高論を構築、格闘技やスポーツを想起させる即興的パフォーマンスをはじめ、インスタレーション、写真や映像作品の制作、冊子編集などを行い、国内外のダンスフェスティバルや美術館での展覧会にも参加している。

 dot architects(ドットアーキテクツ)は2004年、家成俊勝と赤代武志により共同設立された建築家ユニット。大阪・北加賀屋にて「もうひとつの社会を実践するための協働スタジオ」コーポ北加賀屋を拠点に活動し、現メンバーは、家成俊勝、赤代武志、土井亘、寺田英史、池田藍、宮地敬子、石田知弘の7名。既存の経済原理とは異なる設計学を重視し、設計、施工のプロセスにおいて専門家・非専門家にかかわらず様々な人との恊働を実践している。また設計にとどまらず現場施工も手がけ、舞台美術、展示空間構成、リサーチプロジェクト、アートプロジェクトなどにも携わる。

 2組は、既存の経済を問い直す創造的実験としての「パーティ」(無観客/オンライン配信)を会期中9回開催予定。両者の意図的行為と偶然の出来事の連鎖の痕跡が展示となってアートエリアB1の空間を構成し、パーティを重ねるごとに変化していく。

 展覧会は2つの体験方法を用意。会場内を実際に訪れて散策・体感する「実来場観覧」と、オンライン上で複数の定点カメラの視点から見る「オンライン観覧」の異なる鑑賞体験が可能で、会期中に積み重なる変化を両方で楽しむこともできる。

 なお「オンライン観覧」は展覧会開催中の休館日などを除いて24時間視聴が可能。「実来場観覧」の詳細は公式ウェブサイトをチェックしてほしい。