EXHIBITIONS
池内晶子展「atomized / inside out」
糸の集積によって作品をつくり上げるアーティスト・池内晶子の個展「atomized / inside out」がgallery21yo-jで開催される。
池内は1967年東京都生まれ。東京藝術大学で学んだ後、98〜90年まで文化庁芸術家在外研修員としてニューヨークに滞在。88年より糸を空間に張り巡らす作品の制作を開始し、絹糸を結んで切る行為の集積を宙づりにすることで、人と空間のかかわりについて考察を続けてきた。
池内の作品を構成するのは、糸の重さと重力、張力、空気、人が起こす風、糸の震えと揺れ、人の呼気、湿気に応じて伸縮し、光を抱え込み、放ち、黄変する糸の性質などの要素。これまで、結び目を連ね垂らす、南ー北、東ー西など方位に合わせて行ったり来たりを繰り返して垂曲に張りわたす、1本の糸を床に落下させ螺旋状に配置する、また、糸と糸の交差する点をすべて結び網目状にしながら、螺旋状に旋回して、空間に渦巻く穴を現出させるなどの形態を発表してきた。
そして3、4年前から池内の作品には「渦」を描くという行為が加わった。白い空間に白い糸が浮遊するという作品は見えにくいものの、鑑賞者はわずかな手がかりをもとに様々な想像をめぐらせることができる。
本展は、池内の作品を、細い絹糸を使って与えられた「場」もしくは自身で選んだ「場」に、磁場に沿って糸を張り静謐な空間をインストールしていくもの。白い糸を手で「結ぶ」という行為が繰り返され、やがて空間には多重の渦が立ち現れる。
「絹糸はいくつもの細い糸が繰られ、撚りをかけられ(ねじりあわされ)て一本の糸になっている。糸を結ぶことは撚りの回転や螺旋を内包させ、切ることはそれらを露出させる。糸を張り結び、空間に多重の渦をつくる。渦を回転させると同時に結晶化させ、不可視のものを感受する(池内晶子)」。
池内は1967年東京都生まれ。東京藝術大学で学んだ後、98〜90年まで文化庁芸術家在外研修員としてニューヨークに滞在。88年より糸を空間に張り巡らす作品の制作を開始し、絹糸を結んで切る行為の集積を宙づりにすることで、人と空間のかかわりについて考察を続けてきた。
池内の作品を構成するのは、糸の重さと重力、張力、空気、人が起こす風、糸の震えと揺れ、人の呼気、湿気に応じて伸縮し、光を抱え込み、放ち、黄変する糸の性質などの要素。これまで、結び目を連ね垂らす、南ー北、東ー西など方位に合わせて行ったり来たりを繰り返して垂曲に張りわたす、1本の糸を床に落下させ螺旋状に配置する、また、糸と糸の交差する点をすべて結び網目状にしながら、螺旋状に旋回して、空間に渦巻く穴を現出させるなどの形態を発表してきた。
そして3、4年前から池内の作品には「渦」を描くという行為が加わった。白い空間に白い糸が浮遊するという作品は見えにくいものの、鑑賞者はわずかな手がかりをもとに様々な想像をめぐらせることができる。
本展は、池内の作品を、細い絹糸を使って与えられた「場」もしくは自身で選んだ「場」に、磁場に沿って糸を張り静謐な空間をインストールしていくもの。白い糸を手で「結ぶ」という行為が繰り返され、やがて空間には多重の渦が立ち現れる。
「絹糸はいくつもの細い糸が繰られ、撚りをかけられ(ねじりあわされ)て一本の糸になっている。糸を結ぶことは撚りの回転や螺旋を内包させ、切ることはそれらを露出させる。糸を張り結び、空間に多重の渦をつくる。渦を回転させると同時に結晶化させ、不可視のものを感受する(池内晶子)」。