EXHIBITIONS

多田圭佑「CHANGELING」

2020.11.01 - 12.27

多田圭佑 trace / dimension #2 2020

 絵画の本質を再考察するペインター・多田圭佑の個展「CHANGELING」が開催されている。

 多田は1986年愛知県名古屋市生まれ。2012年愛知県立芸術大学油画専攻美術研究斜大学院博士前期課程修了。現在は茨城を拠点に活動している。主な展覧会に、「BORADER」(CAPSULE、東京、2018)、「エデンの東」(MAHO KUBOTA GALLERY、東京、2018)、「AKZIDENZ」(青山目黒、東京、2016)、「Some Like It Witty」(Gallery EXIT、香港、2014)などがある。

 本展では、「trace / dimension」シリーズの新作を発表。1フロアの壁面のほとんどを覆い尽くす、同名シリーズでは過去最大の規模となる。

「trace / dimension」シリーズは、ヴィデオゲームやCG制作ソフトの使用中に起こる「バグ」から着想を得て制作したもの。多田は、「超写実的につられた表層が、まったく別のものに変化してしまったり、物理法則を無視してねじ曲がっている様子は大変奇妙であり、高度に情報化され、もはや二項対立的なものとしては語れなくなった現実と虚構の関係、その行く末を表しているように感じられた」という。

 今回は空間そのものがエラーを起こしたかように、展示壁面のほとんどを覆い尽くす大作を展開。現実と虚構の関係を作家が独自のアプローチで構築し、大胆な変貌を遂げた空間を体感してほしい。