EXHIBITIONS

中村紗千個展「ジェンガと裂ける憶速」

プライベイト
2020.11.15 - 11.22

メインビジュアル

中村紗千 湖 2017

中村紗千 白い小さい犬 2020

中村紗千 ずっと前からいない動物のうた 2014

 美術家・中村紗千の個展が東京・大島のスペース「プライベイト」で開催される。会期は11月25日~22日の1週間。

 中村は1991年長崎県生まれ。2017年に広島市立大学芸術学部油絵専攻を卒業後、思想家の東浩紀が創立した「株式会社ゲンロン」のスクール事業「ゲンロン新芸術校」に参加し、選抜展に落選しながらも最終講評で異例の和多利浩一審査員賞を受賞する。

 中村はこれまで、シグネチャー的モチーフである「怪獣」の絵画シリーズの制作を続け、被曝3世としての自身の複雑な当事者性と向き合いながら、第二次世界大戦(原爆投下)と私的なイメージをコラージュのように組み合わせるなど、親密でありながら不可解な他者像を描いてきた。

 本展では、「怪獣」の絵画シリーズとはまた別の試みとして、歴史とパーソナルな思い出という異なる記憶のスケールを混ぜ合わせた新作ドローイングを発表。公私の記憶のスケールを混ぜこぜにするため、はるか昔の「古代生物」と、自身が飼っていた「ペット」をモチーフにした新作が、ヴィデオ・インスタレーションとともに展開される。