EXHIBITIONS

名古屋市美術館所蔵 エコール・ド・パリの色と形

2020.11.14 - 12.20, 2020.12.22 - 2021.01.31

モーリス・ユトリロ ノルヴァン通り 1910 名古屋市美術館蔵

キスリング 新聞のある静物 1913 名古屋市美術館蔵

マリー・ローランサン アポリネールの娘 1924頃 名古屋市美術館蔵   

ディエゴ・リベラ ヘンリー・ノーウェッブの肖像 1935 名古屋市美術館蔵

ハイム・スーチン 鳥のいる静物 1918-19頃 名古屋市美術館蔵

 現在、改修工事のため休館している名古屋市美術館が所蔵する、20世紀エコール・ド・パリの名品群が愛媛に集まる。

 世界各地からモンマルトルやモンパルナスに集まったエコール・ド・パリの作家たち。様々な人や物事、芸術や文化、色やかたちを見聞きすることのできたパリという特別な環境に身を置くことで、エコール・ド・パリの作家各々が個性を放つ作品を世に送り出した。

 本展は「色」と「かたち」の2章構成で、エコール・ド・パリとその周辺の美術の流動的な諸相を多角的な視点からつぶさに見つめ直す、実験的な試み。それぞれ「明るい色、強烈な色」「暗い色、地味な色」「主調色、独自色」、「プリミティヴィスムとグラフィスム」「セザニスムとキュビスム」「クラシシスムとマニエリスム」のテーマのもとに作品を展観することで、個々の作家の色とかたちの特徴を浮かび上がらせるとともに、作家の心境の変化により色とかたちが変貌していくさまを明らかにする。

 キスリング、マルク・シャガール、ハイム・スーチン、東郷青児、ジュール・パスキン、藤田嗣治、アメデオ・モディリアーニ、モーリス・ユトリロ、ディエゴ・リベラ、マリー・ローランサンなど、名古屋市美術館の良質なコレクションに愛媛県美術館の所蔵品を加えて展示。芸術の都パリで活動し、前衛と古典のはざまで揺れ動き、その経験を生涯の糧とした天才たちの作品に繰り広げられる、色とかたちの多様な美を楽しみたい。