EXHIBITIONS

グループ展 「星の百年」

2020.11.13 - 12.12

小沢さかえ 細道や森蔭 2020

後藤靖香 「星の百年」のためのドローイング 2020

新藤杏子 夜籠のカレーンホシ 2020

 TEZUKAYAMA GALLERYの「VIEWING ROOM」で3名のアーティスト、小沢さかえ、後藤靖香、新藤杏子によるグループ展「星の百年」が開催される。

 本展では、「Main Gallery」で行われる後藤の個展「真珠星」に合わせ、文民俗学者の野尻抱影(のじり・ほうえい、1885〜1977)を中心に取り巻く、民俗学や天文学、民話、怪異など様々なキーワードから着想し、制作された3名の新作絵画を展示する。

 小沢は1980年滋賀県生まれ。2003年に京都造形芸術大学芸術学部美術工芸学科洋画コースを卒業し、08年にウィーン造形美術アカデミーを卒業。自身のなかにある言葉や心象風景を起点に、どこか異国の童話や幻想的な場所を連想させる風景や人物をモチーフとして、軽やかな筆致と色彩で構成する絵画作品を制作している。そのほかにも、絵本や挿絵など幅広く手がけている。

 後藤は1982年広島県生まれ。2004年に京都精華大学芸術学部造形学科洋画コースを卒業。幼少期より自身の祖父や大祖父の戦争体験について話を聞いて育つ。戦争に組み込まれていった無名の若者たちの葛藤や内面の苦しみ、公の歴史では記されてこなかった戦闘行為以外の無数のエピソードを丹念に調査し、劇画調の画面で表す現在のスタイルを築く。

 新藤は1982年東京都生まれ。2007年多摩美術大学大学院美術研究領域油画修了。「営み」をテーマに、自分自身が関わった人や実際に存在しているものをモチーフとし、歴史・風土を下地に物語を構築する。そこから、具象化した架空の生物を描き、絵画作品として発表。自分自身の経験や内面と、社会とを照らし合わせ、再構築して生物的なかたちにしたものを描いている。