EXHIBITIONS

特別展

大野源二郎写真展

2020.10.16 - 12.02, 2020.12.05 - 2021.02.07

大野源二郎 筏小学校(横手市・山内) 1989

大野源二郎 授乳 1953

大野源二郎 えづめで眠る子 1956

 秋田県の風景や人々を撮り続けるアマチュアカメラマン、大野源二郎の写真展が秋田県立近代美術館で開催されている。

 大野は1924年、秋田県仙北郡中仙町生まれ。高校で教鞭を執る傍ら、長年にわたって郷土・秋田を撮影し、その作品は『カメラ毎日誌』でのシリーズ「農婦」連載(1964)など、数々のカメラ誌に掲載されてきた。また、写真家の木村伊兵衛が大野の作品《おばこ》(1952年撮影、国際写真サロン入選)に刺激を受けたことも知られている。

 本展では、昭和26〜50年にかけ撮影された農村風景「土恋いのうた」と、大野が退職後に、県内小学校の小規模校や分校を巡った「学び舎」を前・後期に分けて展示。2020年に96歳となったひとりのカメラマンの、近代写真界における活躍に光を当てる。

 着物姿の親子、木造の学び舎を走り回る子供たち。数十年前、昭和の時代にあった秋田の風景は、同時代を生きた人には懐かしく、また当時を知らない人の目には新鮮に映ることだろう。