EXHIBITIONS

設楽知昭 個展「絵の幸福」

-秋庭史典著『 絵の幸福─シタラトモアキ論』 出版記念展-

2020.10.02 - 10.24

設楽知昭 大きな私と小さな私 2001

設楽知昭 鏡 石膏刷り 1986

設楽知昭 無題 1986

秋庭史典著『絵の幸福 シタラトモアキ論』 2020 みすず書房刊

 画家・設楽知昭と美術研究者・秋庭史典の邂逅から生まれた書籍『絵の幸福─シタラトモアキ論』(みすず書房)の刊行を記念した展覧会が開催されている。

 設楽は1955年北海道生まれ。愛知県立芸術大学大学院修了。愛知を拠点に活動を続け、油彩、テンペラ、エンコスティック(蜜蝋)などを用いた絵画や、ノートを使ったドローイング、近年ではピアニカや虫眼鏡などの用品を支持体とした作品など、絵画を中心に幅広い制作を展開してきた。

『絵の幸福 シタラトモアキ論』は、画家・設楽知昭について執筆された1冊。「絵をかくとはどういうことか」がわからなくなった画家が、芸術大学で学生に教え、対話し、実験と試行錯誤を繰り返す日々を美学研究者の秋庭史典が追い、言葉で思考する美学者と絵で表現する画家の邂逅から生まれた。

 本展では、同書に掲載された9作品をはじめ、作家自選による1980年代〜2007年までのヒト・顔をテーマとした、東京では初公開となる作品を中心に展示。加えて、新作《本の箱》《束見本》を発表する。

 また愛知芸術大学サテライトギャラリーでは、新作・近作を中心とした「設楽知昭 退任記念展」(10月10日〜11月8日)も同時期に開催される。