EXHIBITIONS
温田山、NAZE、大岩雄典 「一番良い考えが浮かぶとき」
温田山、NAZE、大岩雄典による展覧会「一番良い考えが浮かぶとき」がTALION GALLERYで開催される。
温田山は、マンガ家の温田庭子と美術家の山下拓也によるユニットとして2017年に活動を開始。19年の作品《ALLNIGHT HAPSTAMP》では、温田がLINEのスタンプをイメージして描いた図案を、山下がギャラリーの壁面に彫刻して次々と版画を刷り上げることで、スタンプやマンガという高度に組織化された情報の編目の断面を展示空間へ手繰り寄せ、人々が行き交う場へと投じた。
グラフィティ文化をベースとして活動を始めたNAZEは、スプレーやコラージュを用いたペインティング、特異な文字が凝集するドローイング、路上の収集物に手を加えた立体作品など多彩な制作を展開。あらゆる素材を這いずる筆致の速度と濃度、そのモメンタムの激しい往復によって、一見してNAZEのものとわかる、ダークヒロイックな作品の地平をかたちづくっている。
大岩雄典は活動当初より、フィクションとインスタレーションに関心をもち、《スローアクター》(2019)では「時間の巻き戻る」インスタレーションを、最近作の《別れ話》(2020)では「複数の語り手がいる」インスタレーションを発表するなど、物語論やヴィデオ・ゲームの研究、時間の哲学などを手がかりに、制作・研究に取り組んでいる。
本展は、展覧会場に築かれる一連なりのバリケードの壁をめぐって、温田山、NAZE、大岩がそれぞれに近づき、格闘し、あるいはそばを通り過ぎていく即興的な造形と空想の身ぶりとして展開される。
内部と外部、包摂と排除の境界を示威的に表す社会的機能を有するバリケード=壁。本展においてバリケードは、移動と変形を繰り返す仮初めの仕掛けとなり、あらゆる地上の壁がそうであるように、無機的なつぎはぎの裂け目から場の固有性が亡霊のように立ち現れる依代ともなる。
また、壁面は造形の支持体でもあれば素材でもあり、作品の内部でもあれば外部でもあるという美術の一般的問題の参照点として、本展のバリケードが作家たちの行為によって変容する過程をオンラインで配信する。
温田山は、マンガ家の温田庭子と美術家の山下拓也によるユニットとして2017年に活動を開始。19年の作品《ALLNIGHT HAPSTAMP》では、温田がLINEのスタンプをイメージして描いた図案を、山下がギャラリーの壁面に彫刻して次々と版画を刷り上げることで、スタンプやマンガという高度に組織化された情報の編目の断面を展示空間へ手繰り寄せ、人々が行き交う場へと投じた。
グラフィティ文化をベースとして活動を始めたNAZEは、スプレーやコラージュを用いたペインティング、特異な文字が凝集するドローイング、路上の収集物に手を加えた立体作品など多彩な制作を展開。あらゆる素材を這いずる筆致の速度と濃度、そのモメンタムの激しい往復によって、一見してNAZEのものとわかる、ダークヒロイックな作品の地平をかたちづくっている。
大岩雄典は活動当初より、フィクションとインスタレーションに関心をもち、《スローアクター》(2019)では「時間の巻き戻る」インスタレーションを、最近作の《別れ話》(2020)では「複数の語り手がいる」インスタレーションを発表するなど、物語論やヴィデオ・ゲームの研究、時間の哲学などを手がかりに、制作・研究に取り組んでいる。
本展は、展覧会場に築かれる一連なりのバリケードの壁をめぐって、温田山、NAZE、大岩がそれぞれに近づき、格闘し、あるいはそばを通り過ぎていく即興的な造形と空想の身ぶりとして展開される。
内部と外部、包摂と排除の境界を示威的に表す社会的機能を有するバリケード=壁。本展においてバリケードは、移動と変形を繰り返す仮初めの仕掛けとなり、あらゆる地上の壁がそうであるように、無機的なつぎはぎの裂け目から場の固有性が亡霊のように立ち現れる依代ともなる。
また、壁面は造形の支持体でもあれば素材でもあり、作品の内部でもあれば外部でもあるという美術の一般的問題の参照点として、本展のバリケードが作家たちの行為によって変容する過程をオンラインで配信する。