EXHIBITIONS

舞妓モダン

2020.10.06 - 11.29

北野恒富 戯れ 昭和4年 東京国立近代美術館蔵

 京都を代表する文化のひとつとして知られている舞妓。伝統文化の象徴のように思われる舞妓だが、絵画に盛んに描かれるようになったのは近代以降のことで、その歴史はまだ詳らかにされていない。

 舞妓は、明治5年に都をどりなどが始まると、芸舞妓が伝統都市・観光都市としての京都を象徴する存在に。明治26年には黒田清輝が《舞妓》(東京国立博物館・重要文化財)を、明治42年には竹内栖鳳が《アレ夕立に》(髙島屋史料館)を手がけた。

 大正期にかけて舞妓の人気はさらに高まり、美しく、時に妖しく、画家たちによって様々に描かれ、昭和期に入っても舞妓は多くの芸術家を惹きつけた。

 本展では、都をどりの始まりから、舞妓が近代京都において、古都を象徴するイメージとして成長していく過程を、絵画作品を中心に紹介。いまも人々を魅了する、可憐で艶やかな舞妓図の競演を楽しみたい。