EXHIBITIONS

森靖「Ba de ya」

2020.09.26 - 11.08
 躍動感ある立像を手がけてきた彫刻家・森靖の10年ぶりとなる個展が、東京・馬喰町のPARCELで開催される。

 森は1983年愛知県生まれ。2009年東京藝術大学大学院美術研究科修士課程彫刻専攻修了。10年に山本現代(東京)で初個展「Can’t Help Falling in Love」を開催し、ギリシャ神話から着想を得た作品で注目を集めると、翌年にはヨコハマトリエンナーレ2011に出品するなど早くから頭角を現す。

 しかし森は作品発表をやめ、ひとつの巨大な彫刻作品の制作に注力。長い時間をかけてつくり上げた4メートルに及ぶエルビス・プレスリーがモチーフの作品を、本展でついに完成後初披露する。

 東日本大震災が起きた2011年に取り組み始められ、厄災払いの大仏を想起させる未発表新作。巨大な彫刻を前に鑑賞者は、時間の経過や現在の社会状況について、様々な思考をめぐらせることとなるだろう。