EXHIBITIONS

竹川宣彰「AMIGOS」

2020.08.15 - 09.26

竹川宣彰「AMIGOS」(オオタファインアーツ、東京、2020)展示風景 © Nobuaki Takekawa Courtesy of Ota Fine Arts

竹川宣彰「AMIGOS」(オオタファインアーツ、東京、2020)展示風景 © Nobuaki Takekawa Courtesy of Ota Fine Arts

竹川宣彰 ここはどこ? 2020 © Nobuaki Takekawa Courtesy of Ota Fine Arts

竹川宣彰 料理対決、唐辛子の燻製 2020 © Nobuaki Takekawa Courtesy of Ota Fine Arts

 国内外で活躍するアーティスト・竹川宣彰の日本では5年ぶりとなる個展が、オオタファインアーツで開催されている。
 
 竹川は1977年東京都生まれ。2002年に東京藝術大学油絵科を卒業。国内外で数多くの展覧会に参加しながら、デモなどの路上の活動にも加わることで、社会・歴史と個人の関係を問い直す新しい表現方法を、アートの枠を超えて常に模索している。近年の日本の展覧会では、「六本木クロッシング2019展:つないでみる」(森美術館)にて、2000匹を超える陶器の猫が競技場に集う《猫オリンピック》を出品し、愛らしい猫を媒体に用いながら「国家」とつながりの深いオリンピックを考察した。

 本展では、自分自身が参加するパフォーマンスグループ「AMIGOS」の世界観に彩られた新作が展示されている。

 2019年秋結成された「AMIGOS」は、竹川がマルチ・アーティスト、イ・ランの野外コンサートに前座として招かれたアーティストのアキラ・ザ・ハスラーに同行し、日韓間で「GSOMIA(軍事情報包括保護協定)」の破棄騒動が起こっていた頃に、友人らとともに韓国に訪れたことから始まった。「GSOMIA」のアルファベットを並べ替えると「AMIGOS」となることに着目した竹川らは、その単語から連想したメキシコ風のグループ「AMIGOS」を結成し、コンサートでは前座であるアキラのさらに前座で陽気なパフォーマンスを披露した。

 本展には、竹川がステイホーム期間中に魅了された韓流ドラマをモチーフにしながら、それをメキシコ風にアレンジした新作ペインティング、ドローイング、木版画、そして「AMIGOS」のパフォーマンス映像を公開。「AMIGOS」がメキシコ風のいで立ちで、複雑な感情が入り混じった日本と韓国の関係に明るく分け入る。