EXHIBITIONS

村上 早 展

2020.09.07 - 09.19

村上早 きろく 2019

村上早 きろく 2018

 銅の版に心の傷を刻む銅版画家・村上早(むらかみ・さき)の新作展がコバヤシ画廊で開催される。

 村上は1992年群馬県生まれ。2014年武蔵野美術大学油絵学科版画専攻卒業、16年武蔵野美術大学大学院造形研究科修士課程美術専攻版画コース修了。「FACE 2015 損保ジャパン日本興亜美術賞」優秀賞受賞をはじめ、19年に上田市美術館で開催された個展「gone girl 村上早展」が高い評価を得るなど、いま注目を集める作家のひとりだ。

 村上は「銅の版=人の心」として、そこにつける傷は心的外傷と同等のものとし、また、傷につまるインクは「血」、それを刷り取るための紙は「ガーゼ、包帯(治癒するもの)」であると考えている。版のうえには心の傷となる作家の無邪気な幼少期や現在の生(せい)の記憶が、時には不穏で残酷な情景として彫り込まれている。

 本展では、新作を含めた銅版画の大作約7〜8点と小品を多数展示予定。