EXHIBITIONS

山内若菜展

ギャルリー東京ユマニテ bis
2020.08.31 - 09.12

山内若菜 夏

 和紙を素材とした作品や、近年はフィールドワークにも取り組むアーティスト・山内若菜の個展が開催される。

 山内は1977年神奈川県生まれ。98年武蔵野美術大学短期大学部美術科卒業。99年同大学短期大学部専攻科美術専攻修了。2009年よりロシアで「シベリア抑留」を忘れない文化交流を開始。以後、日露友好のための個展を継続している。

 近年は福島、岩手でのフィールドワークを経て精力的に発表を続けており、その成果を各地で発表。独特のイメージによる重厚な作品は主に和紙に描かれた作品で、3メートルほどの大作を中心に多数出品している。

 今回はギャルリー東京ユマニテでの初めての展示。本展に際して、次の言葉を寄せている。

「他者のいたみへの共感と、立ちのぼる生へのよろこび。それらが制作中に交りあい、混沌と力強く浮かび上がる形態を探しながら制作しています。少女を表現するとき私は幼いころにもどり、目の前にいる少女に自分を重ねてゆく。古くて壊れやすいものに魅力を感じ、感情の色、存在の線を彫り、自分と他者の境界にあるうす皮を破りたい。作品を通して様々な方と交感し、自分が変化する絵画実験をしているとも言えます。制作意図の根底には、人の命は尊いという思いをこめて大きな絵に挑戦していきたい、そして心に残る強く、美しい絵をいつか描きたいと思っています」。