EXHIBITIONS

増田敏也「記憶すくい」

2020.08.21 - 09.26

増田敏也 Low pixel CG「記憶の入れ物 2」 2020

増田敏也 Low pixel CG「声の距離」 2020

増田敏也 Low pixel CG「常識破り」 2020

増田敏也 Low pixel CG「重力遊び」 2020

 テレビゲームのドット絵のような陶の立体作品で知られる増田敏也の個展が、現代美術 艸居で開催される。

 増田は1977年大阪府生まれ。99年大阪芸術大学芸術学部工芸学科金属工芸コース卒業。作品がテレビのニュースや雑誌などのメディアでも取り上げられ話題となる。主な受賞歴に、第26回⻑三賞陶芸展前衛部門⻑三賞(2003)、第7回国際陶磁器展美濃陶芸部門審査員特別賞(2005)など。作品は、ヴィクトリア・アンド・アルバート美術館(ロンドン)、アナドル大学美術館(トルコ)、兵庫陶芸美術館(兵庫)、増上寺(東京)などに収蔵されている。

 増田の作品は、二次元的なイメージを実在感のある陶芸で三次元的に表現したもの。作品はすべて地道な手作業でつくり上げられ、板状にした陶土から切り出された細かなパーツを積み重ね削る、あるいは手びねりで全体を形成して削り出していく、という手法を用いる。カメラや電話といったデジタルなモチーフをアナログで表現するというギャップと、仮想と現実を行き来するような感覚が見る者を引きつける。

 そんな自作のギャップについて、「最近は相反するイメージを持ちつつも共通する部分も多いのではと考えるようになった」と言う増田。本展では、デジタルと陶芸を組み合わせ、現代だからこそできる表現を展開する増田の作品18点が展示される。