EXHIBITIONS

角田俊也「風景と声」

2020.08.29 - 09.27

角田俊也 子音と母音、それぞれの波形

 振動や音響に関する作品を制作してきたアーティスト・角田俊也の個展がSprout Curationで開催される。

 角田は1964年神奈川県横須賀生まれ。92年東京藝術大学美術研究科大学院修了。フィールド録音のCD制作と並行して、インスタレーション作品等を手がけてきた。主な展覧会に、「きこえないおと」(TALION GALLERY、東京、2017 )、「『トランス/リアル - 非実体的美術の可能性』vol.5 伊東篤宏・角田俊也」(gallery αM 、東京、2016)、「Leader As Gutter Luke Fowler & Toshiya Tsunoda」(タカ・イシイ ・ ギャラリー、東京、2013)、「Soundings: A. Contemporary Score(Luke Fowler との共作)」(ニューヨーク近代美術館、2013)など。

 これまで発表したCDに、『Extract From Field Recording Archive』(Erstwhile Records、2019)、『ソマシキ場』(edition.t、2016)、『こめかみ録音』(edition.t、2013)、『間口港の低周波』(hibari music、2007)がある。

「サウンド」を扱う制作やCDを出版してきた角田のフィールド録音は、何か作品を空間につくる前に、空間それ自体を観察しようという発想から始まった。環境はどのような姿をしており、それはどのような「像」として定着されるのか、そして何がその文脈となるのか。90年代後半〜2000年代にかけて、角田はこうした疑問をテーマとしてきた。

 この展開に続いて「言葉」に着目する本展では、ふたつのスピーカーから母音と子音の要素をそれぞれ出力し、そのあいだに言葉のような音を結像させるオントロジカルな作品を発表。また本展に際し、2種類の12インチ・ピクチャー盤レコードを限定販売する。