EXHIBITIONS

大観と春草 ー東京画壇上洛ー

2020.08.01 - 08.31, 2020.09.02 - 10.11

横山大観 霊峰不二(部分)

菱田春草 ⻘波舟行

横山大観 嵐之行へ

横山大観 緑隠高士

菱田春草 春庭

菱田春草 雁之図

下村観山 降魔図

小林古径 桃実

 明治から昭和にかけて日本画壇を牽引した巨匠・横山大観。圧倒的な存在感をもって描かれた富士山の画は多くの人々の記憶に刻まれているが、かつては斬新な画風が「伝統を台無しにしている」という批判も受け、当初から大衆に受け入れられたわけではなかった。
 
 大観は盟友・菱田春草とともに、西洋画や琳派などの古美術研究から新しい画風を確立した。感情派で情熱的な大観に対して、冷静で理知的な春草。対照的な性格のふたりは美術学校の頃より仲が良く、模写へ赴くとき、また後に海外へ渡ることになっても大観が春草に声をかけて連れ立って行き、苦楽を共有しながら互いに成長した。

 本展では、才能あふれる画家たちの友情とその軌跡にフォーカス。大観と春草、それぞれの作品の魅力を伝える。

 また大観の作品およそ30点と菱田春草の作品約20点に加え、同じ時代を生きた下村観山、川合玉堂ら日本美術院の画家などの作品も展示。2階のパノラマギャラリーでは、名作とともに日本画で実際に使用される画材道具、高価な原料からつくられる、そのままでも美しい顔料(絵具)などを並べ、日本画の材料と描かれ方について紹介する。