EXHIBITIONS

マイセン動物園展

2020.07.25 - 09.13

エーリッヒ・オスカー・ヘーゼル 四羽のオウサマペンギン 1924-1933年頃 J's collection

エーリッヒ・オスカー・ヘーゼル 二匹のフレンチブルドッグ 1924-1934年頃 J's collection

ヨハン・ヨアヒム・ケンドラー 人物像水注「四大元素の寓意」 1820-1920年頃 個人蔵

 動物をモチーフとした美術作品は、時代や地域を問わず様々な目的で制作されてきた。

 ヨーロッパ初の硬質磁器製造に成功し、現在も西洋磁器のトップブランドとして高い評価を受けるドイツのマイセン磁器製作所でも、多種多様な動物をテーマとした作品が、各時代の様式を取り入れながら生み出されてきた。

 とくに19世紀後半〜20世紀初頭にかけてヨーロッパの美術工芸界で流行したアール・ヌーヴォー様式は、マイセンにも影響。同時期の動物作品は、釉薬のなかに絵具を染み込ませるイングレイズ技法の導入によって、繊細な模様から様々な表情まで動物のしなやかさを表現することに成功し、本物と見紛うリアルさと愛らしさを見事に両立させた。

 本展では、最高級の芸術性と品質を誇るマイセンの作品群から、動物に関連する作品を展示。アール・ヌーヴォー期の作品を中心に、マイセンの魅力と造形技術の高さを紹介する。