EXHIBITIONS

ゴヤの版画世界 ―『戦争の惨禍』から考える

2020.07.28 - 09.27

ゴヤ 同じことだ 『戦争の惨禍』第3番 1810-14年制作/1863年初版

 美術史上にその名を刻むスペインの画家フランシスコ・デ・ゴヤ(1746〜1828年)は、宮廷画家として優れた油彩画を数多く手がけたのみならず、「奇想と独創」の精神に貫かれた版画作品群を後世に残した。

 本企画は、アルブレヒト・デューラーやレンブラント・ファン・レインらの系譜を継ぐ偉大なる「画家にして版画家」、ゴヤの版画芸術を紹介するもの。とくに、銅版画集『戦争の惨禍』(1810〜15年制作)に焦点を当てる。

『戦争の惨禍』は、当時宮廷画家としての立場にありながら、繰り返される戦争への批判としてゴヤが個人的に制作した作品であるとされ、その没後に出版されたもの。戦争がもたらす凄惨なシーンやその際限ない暴力性をイメージの力をもってして告発するこの版画集は、時空を超えて、戦争と人間存在に関する普遍的なメッセージを投げかけてくる。

 ゴヤが作品に込めた思いとは何なのか。『戦争の惨禍』の作品群を前にして、見えてくるものがあるだろう。