EXHIBITIONS

画廊からの発言 新世代への視点2020

カサハラメイ「figure」

カサハラメイ figure 56

 東京・銀座、京橋を中心としたギャラリーが、それぞれに若手作家を紹介する合同企画「画廊からの発言 新世代への視点」が今年で21回目を迎える。会場となるのは、藍画廊、GALERIE SOL、Gallery Q、ギャラリー58、ギャラリーなつか、ギャラリイK、ギャルリー東京ユマニテ、コバヤシ画廊の8画廊。

 ギャルリー東京ユマニテでは、宮城県出身のアーティスト、カサハラメイの新作展を開催する。

 カサハラは1996年宮城県生まれ、2019年筑波大学芸術専門学群構成専攻構成領域卒業。現在は宮城県仙台市を拠点に制作活動を行う。

 カサハラが描くのは、カラフルな色彩で構成された緊張感のある画面。日々生活する中でふと見た風景や、もののかたちを 選び出し、それらにパースを加えることで新たな景色を正方形の画面につくり上げていく。さらに色彩は必ず3色に限定され、最小限の形と色の組み合わせは見るものの記憶を呼び覚まし、新たなステージへ、そして多様性のある存在へとイメージは広がっていく。

 本展は、昨年に続いてギャルリー東京ユマニテでの2回目の新作展。60センチ四方の作品約50点が壁面を覆いつくした迫力ある前回の展示から、本展では、130×130センチの大作や小作品も加え、新たな展開を見せる。

「日常のなかで見えた、自分がいいなと思ったかたちをトレースし、自分の選んだ色で描いています。かたちのきっかけとなったモチーフは存在しますが、作品においてそれは関係ありません。ただ見えたかたちだけを描き出しています。作品を見た人が『なんかこれいいな』というものを見つけてもらえれば嬉しいです(カサハラメイ)」。