EXHIBITIONS

星川あさこ個展 ファンタジーホスピタル

星川あさこ 手術中にいちごミルクを飲んでいたら容態が急変した 2019

 文芸、音楽、造形と、様々なジャンルの横断するアーティスト・星川あさこの個展がパープルームギャラリーで開催される。

 星川は1984年広島県生まれ。現在、東京都在住。絵画、ドローイング、刺繍、陶芸、ライトノベルの執筆とキャラクターデザイン、さらにミュージックの制作など幅広く手がけている。その作品には頻繁に自身の自画像が登場し、竹久夢二などに通じる叙情性を漂わせることもあれば、輪郭線が溶けた抽象的な形態や、自身を分裂・増殖させ細胞組織に還元してしまうこともある。その背景には、粘菌やきのこへの強い関心があり、絵画のほか、きのこのグッズを制作し、百貨店の催事や商店街の文化祭で販売する活動も行っている。

 本展は、星川の近年の活動を振り返るもの。病室を模した空間の中央にはベッドに横たわる星川の人形と星川自身をモチーフにしたミニチュア100体、その周囲に平面作品約40点が配される。

 今年、梅津庸一によるキュレーション展「フル・フロンタル 裸のサーキュレイター」(MITSUKOSHI CONTEMPORARY GALLERY)に参加し、1950年代後半の日本のアンフォルメルの作家たちとともに作品を展示した星川。本展では「フル・フロンタル展」の出展作品と同時期に制作されたおびただしい数の作品群を網羅的を紹介する。