EXHIBITIONS

大平龍一「pineapple」

大平龍一 upside down / pineapple 2020

 木材を使用した彫刻を中心に、様々な形態で作品を発表する彫刻家・大平龍一の個展が三越コンテンポラリーギャラリーで開催されている。

 大平は1982年東京都生まれ。東京藝術大学大学院にて博士号(美術)を取得し、千葉県を拠点に活動。近年は、根茎の意味を持つ「Rhizome(リゾーム)」という現代思想の、「相互に関係のないものが、横断的な横の関係で結びつくさまを表す概念」について、作品を通した研究発表を行っている。

 本展では、花や静物、人間や車など、美術の世界でもオールドスクールなモチーフを逆さまに彫り出した新作シリーズ「upside down」をはじめ、4メートルの大木から彫り出した、鑑賞者が乗ることのできる大型の「vehicle」シリーズなどを発表。

 待望の新作が投げかける、本展覧会のタイトルでもある「pineapple(パイナップル)」から拡がる新たな「Rhizome(根茎)」の形成と、大平が提示するきたるべき新しい世界との関わり方を体感してほしい。