EXHIBITIONS

井上裕起「salaMandala / PARADOX」

井上裕起 騎蛙鯢天 2020

井上裕起 鯢百態[伊卡洛斯之図-陽] 2020

井上裕起 salamander[IREZUMI] 2018

 サンショウウオをメインモチーフに、造形・彫刻作品を制作する現代美術家・井上裕起の個展が開催されている。

 井上は1972年神奈川県横須賀市出身。98年多摩美術大学美術学部彫刻科卒業、2000年多摩美術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了。17年に第20回岡本太郎現代芸術賞(TARO賞) 特別賞を受賞した。近年の個展に、「TOY BOX」(Uspace Gallery、台湾、2016)、「唯我独尊」(U space gallery、台湾、2018)、「salaMandala / RIDE」(六本木ヒルズA/Dギャラリー、東京、2018)、「salaMandala / アイイレナイ」(日本橋、大阪、新宿髙島屋巡回、2019)などがある。

「進化」というテーマを制作の根幹とする井上。日本の伝統や伝承に新しい素材を重ね合わせたその独自のスタイルは国内外から注目されている。

 本展では、立体、平面作品20余点を展示。井上は本展に寄せて次の言葉を述べている。

「人類は、より豊かな生活を求めて進化を続け、いまやテクノロジーの恩恵なしには生きられない。その結果、昨今では温暖化が原因とみられる環境問題が悪化しているが、皮肉なもので、新型ウィルスがパンデミックした影響により、大気汚染が改善しているという。卵が先か鶏が先か…進化する未来への真価は、つねに試されている(井上裕起)」。