EXHIBITIONS
秋吉風人、田中和人「あれか、これか」
秋吉風人と田中和人によるグループショー「あれか、これか」がKAYOKOYUKIで開催。本展は、秋吉と田中が近年展開しているシリーズで構成される。
秋吉は1977年大阪生まれ、03年に名古屋芸術大学大学院美術研究科同時代表現研究を修了。現象に近い金の絵具で空間が構成される《Room》、1枚の板と絵具だけという絵画に必要な最小限の素材のみを使用し、絵具を積み上げることで絵画と彫刻の境界を交差する《A certain aspect(mountain)》など、「絵画」という概念の解体と再構築を実験的に続けている。
いっぽう、田中は1973年埼玉県生まれ。明治大学商学部卒業を後、会社勤務を経て渡米し、2004年にSchool of VISUAL ARTS(ニューヨーク)を卒業。写真による抽象表現を探求しながら制作を行い、自ら展覧会の企画も手がけている。
本展で秋吉が発表するのは、2枚つなぎのキャンバスに絵を描き、複数点完成したところで分解し、その2分の1を別の2分の1とつなぎあわせて、新しく2枚つなぎのキャンバスに仕立て完成させたシリーズ。そして田中は、抽象絵画の歴史を視野に入れて描いたペインティングの上に、様々な色に露光した写真(印画紙)を貼ることで構成される「PP」シリーズを展示する。
秋吉は、これまでルールや偶発性の導入、多様な技法の混合、制作過程の可視化、物質性の強調といった手法を用いながら、絵画を絵画たらしめるものとは何かを問い続けてきた。田中は、絵画と写真の関係性を軸としながら、様々な角度から写真による新しい抽象表現の可能性を試みており、そこには「絵画を見る」という経験を写真によって認識するという姿勢が貫かれていた。近年のふたりのシリーズには「1枚の絵画」という概念の完全性・独立性を解体し、不完全なもの、遍在的で複数的なものへと切り開いていこうとする意思が読み取れる。
「絵画」とは、そして「写真」とは何かという根源的な問題をつねに問い続けてきた秋吉と田中。本展では、自らの制作の歴史を解体することで切り拓かれた、ふたりの新たな地平を見せる。
秋吉は1977年大阪生まれ、03年に名古屋芸術大学大学院美術研究科同時代表現研究を修了。現象に近い金の絵具で空間が構成される《Room》、1枚の板と絵具だけという絵画に必要な最小限の素材のみを使用し、絵具を積み上げることで絵画と彫刻の境界を交差する《A certain aspect(mountain)》など、「絵画」という概念の解体と再構築を実験的に続けている。
いっぽう、田中は1973年埼玉県生まれ。明治大学商学部卒業を後、会社勤務を経て渡米し、2004年にSchool of VISUAL ARTS(ニューヨーク)を卒業。写真による抽象表現を探求しながら制作を行い、自ら展覧会の企画も手がけている。
本展で秋吉が発表するのは、2枚つなぎのキャンバスに絵を描き、複数点完成したところで分解し、その2分の1を別の2分の1とつなぎあわせて、新しく2枚つなぎのキャンバスに仕立て完成させたシリーズ。そして田中は、抽象絵画の歴史を視野に入れて描いたペインティングの上に、様々な色に露光した写真(印画紙)を貼ることで構成される「PP」シリーズを展示する。
秋吉は、これまでルールや偶発性の導入、多様な技法の混合、制作過程の可視化、物質性の強調といった手法を用いながら、絵画を絵画たらしめるものとは何かを問い続けてきた。田中は、絵画と写真の関係性を軸としながら、様々な角度から写真による新しい抽象表現の可能性を試みており、そこには「絵画を見る」という経験を写真によって認識するという姿勢が貫かれていた。近年のふたりのシリーズには「1枚の絵画」という概念の完全性・独立性を解体し、不完全なもの、遍在的で複数的なものへと切り開いていこうとする意思が読み取れる。
「絵画」とは、そして「写真」とは何かという根源的な問題をつねに問い続けてきた秋吉と田中。本展では、自らの制作の歴史を解体することで切り拓かれた、ふたりの新たな地平を見せる。