EXHIBITIONS

犬飼真弓「日常という存在が我々にもたらす暴力」

2020.06.13 - 07.04

展示風景

犬飼真弓 あの時の 2020

犬飼真弓 何度も出会う 2020

犬飼真弓 日々 2020

犬飼真弓 無題 2020

 名古屋を拠点に活動するアーティスト・犬飼真弓の個展がSTANDING PINEで開催されている。

 犬飼は1986年愛知県名古屋市生まれ、2009年に名古屋芸術大学洋画コースを卒業。日本画とも洋画とも見える不思議な領域に位置する作品を制作。その作品に現れる人物像はつねに繊細な線と濃淡で描かれ、おぼろげで儚い表情と独特の存在感を放つ。

 本展で展示される作品は、普段何気なく過ごしている「日常」が私たちにとってどのような存在であるのか、そして日常のなかにある痛みと向き合い、悲しみや苦しみとともに生きていくことは何を意味するのかを考え、制作された。犬飼の作品は、日々私たちが過ごす日常のなかで生まれた心の奥底でうずく傷と、その傷を受け入れることの尊さを訴えかけている。

「日常の中の暴力 何事もなく過ぎていく日々は優しくて綺麗なだけではない。決して特別でもないし、それは今もどこかで誰かにダメージを与え続けている。日常という存在の残酷性・暴力性、そしてその美しさを考える(犬飼真弓)」