EXHIBITIONS

都築崇広「合板都市」

2020.07.02 - 07.19

都築崇広 「都市の早瀬」元にコンセプトイメージ © 都築崇広

 一貫して、都市が持つ既存性や人工性をテーマに制作を行うアーティスト・都築崇広の個展がSYP Galleryで開催される。

 都築は1988年埼玉県生まれ。2010年早稲田大学国際教養学部卒業、14年阿佐ヶ谷美術専門学校イメージクリエイション科卒業。「都市」をかたちづくる上で必要な工業製品である合板の構造に都市の風景を重ね見た作品を制作。そこには、どこも同じように見える街の景色や似通うが少し異なる街の情景が浮かび上がってくる。

 本展では、一般的な構造用の合板(ラーチ)と、木目や柄を再現した化粧シートを貼り合わせた、天井やフローリングなど内装に使われるプリント合板の、2種類の支持体に都市の風景を映し出した新作を発表。
 
 構造用合板の作品では、桂剥きによって現れるゆるやかな木目の繰り返しのなかに、林立する湾岸マンションや建て売りニュータウンなど現代の都市像を重ねる。そしてプリント合板の作品では、木目が完全に反復される特徴を持つ板上に、コンビニエンス・ストアや幹線道路沿いに見られるチェーン店などをコピーペーストした建築を反映する。