EXHIBITIONS
六本木開館10周年記念展
絵巻マニア列伝
文学と美術を融合させた「絵巻」は、日本で隆盛をみた芸術様式のひとつ。現代人にとって絵巻といえば、美術館や博物館でガラス越しに出会うことが多いが、本来は鑑賞者が実際に手にとって楽しむものであり、中世以来日本人は、その掌中で展開する絵物語に魅了されつづけてきた。
後白河院や花園院、後崇光院(ごすこういん)、三条西実隆、そして足利歴代将軍など「絵巻マニア」とでも呼ぶべき愛好者たちに注目し、鑑賞記録などをたどりながら、その熱烈な絵巻享受の様相を探る本展。当時のマニアたちの絵巻への愛情・熱意は鑑賞や蒐集だけにとどまらず、同時代の美術を牽引し、新たな潮流を生み出すエネルギーとなったことがわかるだろう。
他方、有力パトロンでもあった愛好者の姿を追うことで、知られざる絵巻制作の実態と背景も紹介、その列伝を楽しむとともに、繰り返される絵巻の憧憬と再生の歴史を見ることができる。本展は、かつて誰かがたしかに愛した絵巻の名品を通して、「絵巻マニア」の情熱を追体験できる貴重な機会となるだろう。
後白河院や花園院、後崇光院(ごすこういん)、三条西実隆、そして足利歴代将軍など「絵巻マニア」とでも呼ぶべき愛好者たちに注目し、鑑賞記録などをたどりながら、その熱烈な絵巻享受の様相を探る本展。当時のマニアたちの絵巻への愛情・熱意は鑑賞や蒐集だけにとどまらず、同時代の美術を牽引し、新たな潮流を生み出すエネルギーとなったことがわかるだろう。
他方、有力パトロンでもあった愛好者の姿を追うことで、知られざる絵巻制作の実態と背景も紹介、その列伝を楽しむとともに、繰り返される絵巻の憧憬と再生の歴史を見ることができる。本展は、かつて誰かがたしかに愛した絵巻の名品を通して、「絵巻マニア」の情熱を追体験できる貴重な機会となるだろう。