EXHIBITIONS

西太志個展「月の裏側をみる」

2020.06.05 - 06.21
 西太志は1983年大阪府生まれ。2015年京都市立芸術大学大学院美術研究科絵画専攻油画を修了。現在は静岡県在住。虚構と現実の境界や匿名性をテーマに、木炭によるドローイングから発展した絵画と、黒い陶土による陶作品や衣類に泥を塗り込み、焼成した立体作品も制作している。

 主な展覧会に、「第14回 shiseido art egg 西太志展」(資生堂ギャラリー、東京、2020[予定])、「西太志+矢野洋輔 〈居心地の良さの棘〉」(8/ART GALLERY TOMIO KOYAMA GALLERY、東京、2017〜18)、「京芸transmit program 2017」(京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA)などがある。

 本展では、新作の絵画と陶による立体作品を中心に発表。インターネット上の情報や画像に対する違和感と、非現実な感覚に対して、自身の記憶や身近な出来事を織り交ぜ、再構成することで、自身にとってリアリティのあるものへと変換する。

 西は本展に際して、次の言葉を寄せている。

「月の裏側さえ検索すればすぐに見ることが出来るけれど、画像が現実感をもたらすかと言えばそうではない。それでも見たこともない検索にも決して引っかからないものが、不思議な手ごたえとして感じられる瞬間というのも絵を描いたり粘土を捏ねたりしている時に確かにあって、そういう時に自分が月の裏側に立っているような感覚を味わうことができる(西太志)」