EXHIBITIONS

川島清「ドローイング ボリュームⅠ」

※参考図版 「川島清ドローイング六百四十グラムの灰」(ギャルリー東京ユマニテ、2018)展示風景 撮影=大谷健二

 鉄や鉛、木、石膏など重厚な素材を用いて制作を行ってきた彫刻家・川島清の個展が開催される。

 川島は1951年福島県生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科で学んだ後、86〜88年までAsian Cultural Councilの助成を受けてアメリカで活動する。渡米中はP.S.1 プロジェクト(ニューヨーク)に参加したほか、93年にはローマとドイツの展覧会「90年代の日本-13人のアーティストたちの提言」(ローマ市立フォルクローレ美術館、デュッセルドルフ美術館)に出展。同年、美術館個展「川島清 内層の視点-Observation」(いわき市立美術館)を開催し、以降、日本で個展を中心として精力的に発表を続けてきた。

 物質に潜む本質を探究した彫刻作品と、身体を通して紡ぎ出された言葉で空間を構築する川島。本展では、彫刻のプランとしての位置づけではなく、紙や板など素材の上に成立した彫刻として描くドローイング作品の新作を展示する。

 また、宇都宮美術館で開催中の、令和2年度 第1回・コレクション展「生きられた場所 / 生きられる場所」特集展示・川島清にて出品中(〜2020年11月29日)。