PSYCHOLOGICAL COLLAGE　星山耕太郎展

　マンガのコマ割りから着想を得て肖像画を描くアーティスト・星山耕太郎の個展が開催される。

　星山は1979年東京都生まれ、2003年多摩美術大学日本画科卒業。10年に初個展「顔の中へ」（Gallery Q、東京）を開催。マンガを描くことから絵画の世界に没入していった星山は、その絵画手法にコマ割りを取り入れ、コマの一つひとつを異なる描法で描くという独自のコラージュ表現を試みている。

　作品は、キャンバスに向かう心持ちの変化をコマ割りにし、1枚に集約させて制作。時間的制約による苛立ち、日々のニュースへのフラストレーションによる感情の機微など、モデルの内面にある多重性を表している。

　本展では、2020年制作の最新作などを展示。人はみな多層の人格を有し、ときに狂喜を孕む存在にもなり得る危うさを抱え生きていることを暗示するような作品を紹介する。